静岡県中部で注文住宅を建てるまでのブログ

静岡県中部で注文住宅を建てるまでのブログです。

4寸柱なら充填断熱を厚くできる?じゃあ10寸柱にすれば良いんじゃない?

お久しぶりです。一年放置して12月になったところ、そういえば去年は家づくりアドベントカレンダーに参加したなぁ... と思い出しました。

ちょうど通勤途中の車の中でボヤッとタイトル↑のことを考えていたので、ブログに書いてみることにしました。

さてさて

柱を3.5寸から4寸にして、ウレタン吹き付け断熱を目一杯に入れて、少しでも充填断熱の断熱性を上げる...みたいな話ってたまに見聞きしませんか?

えっじゃあ10寸柱にしてめっちゃ断熱材入れたら良くないですか?!

いやでも、3.5寸→4寸にすると壁は厚くなるけど0.5寸分熱橋も増えてますよね。どんどん柱を太くしまくっても良いのか、断熱性が最高になるポイントはどこなのか、ごく簡単にですが計算してみました。

熱抵抗値の計算

まず、下記のように目一杯充填断熱した壁が連続すると単純化します。

純化した壁

  • Lは半間の柱芯間距離 0.91[m] です

変数はxだけですから、半間分の熱抵抗値が最大になるxを探せば良さそうです。

柱の熱抵抗値Rw、断熱材の熱抵抗値Riは下記の通り計算できます。

そして、柱と断熱材の幅を比率にして、壁の熱抵抗値は下記Rで計算できます(間違ってたらゴメンネ)

熱抵抗値の式

  • λwは柱の熱伝導率 0.12*1 です
  • λiは断熱材(吹き付け硬質ウレタンフォームA種3)の熱伝導率 0.040 です

さあ、Rのグラフです。横軸がx、縦軸が壁の熱抵抗値Rです。

熱抵抗値曲線

はい、出ました!柱が68[cm](=22.4寸)の時、壁の熱抵抗値が最大の約8.5となりました。

熱抵抗値8.5って、ネオマ充填100mm+ネオマ付加66mmと大体同じくらいですよ。何ということでしょう。それが柱を太くするだけで、充填オンリーで実現できてしまうわけです。

結論

太い丸太を切り出して一枚板のテーブルにして喜んでいる場合ではありません。柱です。柱にして目一杯ウレタンを吹き付けるんですよ!!

*1:熱伝導率はどちらもこの資料から拝借しました https://www.decos.co.jp/wp-content/uploads/netsudendouritsu.pdf